ツイより長めのはけぐち

ツイには載せきれない推しごととか趣味とか思ったこと。

叩くこと

今日は始発で現場に向かってます。座席に座りながら曲に合わせて足を動かしていたら移動中に必死でドラムを練習していた学生の頃を思い出します。大学生だった19歳の今ごろ。元軽音部で浪人していた友人から受験が終わったらライブがしたいから叩いて欲しいと誘われたのがドラムを始めるきっかけでした。

 その友人とは高校でずっと同じクラスだったけど仲良くなれたのは3年のとき。席が隣になって話すうちに音楽の趣味がほぼ一緒だと分かって意気投合。そのとき彼はすでに軽音でバンドを組んでいて一緒に演奏することはなかったけど文化祭や定期ライブで彼のライブを見るのが好きでした。

 3月に予定されている軽音OBライブの日までわずか2ヶ月弱。そんな短期間でまともに叩けるようになるのか不安だったけど誘われたのがとにかく嬉しくてすぐオーケーしました。とはいえ向こうはまだ受験生なので練習は試験が終わる2月から。それまで「好きなスティック買ってエイトビート覚えといて」という唯一の指示を守るべくひたすら家で積み重ねたマガジンを叩いてました。

 学校の行き帰りの電車でも座席で手足を動かしてSTAY AWAYとか赤いタンバリンとか好きな曲に合わせて体に覚え込ませていました。そのころ大学生活が退屈すぎて辛かったから、特に行きの電車が楽しく過ごせたのはすごく有難かった。こうして本物のドラムセットに1度も触らないまま教本を頼りに黙々と練習する通信講座みたいな日々を過ごしていました。

 2月、友達も受験が終わり、ようやく本物のドラムセットを使ってバンド練習。夜中までスタジオに入ったり合宿したり…とにかく合わせるのが楽しくて、ミスしても笑えたし上手く出来たらメンバーと大喜びする、夢のような時間でした。そうして迎えた3月の人生初のライブは緊張してミスばっかりだったけど曲としてそれなりに演奏出来て無事終わりました。何よりみんな笑顔で見てくれてたのが嬉しかった。

 ライブが終わってからの打ち上げで友達に誘ってくれた感謝とライブがもっとやりたくなったことを伝えました。あと大学生活が辛かったことも。

「じゃあ4月から軽音楽部に入れば楽しく学校行けるんじゃない?」

 友達から当たり前のように言われた一言で一気に世界が開けたような気持ちになりました。そのあと無事合格した遠くの大学に行ってしまう友人と別れを惜しむようにスタジオ入ったり好きなバンドのライブを見に行ったりして春休みを過ごしました。

 そして迎えた新学期。薄暗い食堂棟2階の1番奥。防音室のドアを開けて軽音楽部へ…お世話になるどころか部長になるくらいバンド生活を謳歌する日々の始まりでした。

 

 電車が着いてしまったのでここまでで。寒いけど仕事頑張ります。