ツイより長めのはけぐち

ツイには載せきれない推しごととか趣味とか思ったこと。

会うまでのこと

2021年が終わります。ひさびさに仕事が忙しい年末年始を迎えてそこそこしんどい日々を過ごしています。去年の3月は最初の緊急事態宣言が出てイベント業界で働く私も仕事が全部なくなり、出勤も出来ず自宅待機でひたすらキャンセルの対応に追われていました。そのときの辛さや寂しさをもう一度味わうくらいならちょっと忙しいくらいの今のほうが幸せな気がします。

 

テレビでコロナ情勢と併せてライブやイベントをひたすらネガティブに報じていたころ、家で暇つぶしに見ていたInstagramで可愛い子紹介みたいなアカウントで一人の女の子を見かけました。「夏にはお祭りに行けるかな」というコメントと浴衣姿の写真。そこに写っていた笑顔がやたらと胸に刺さって「この子みたいにイベントを待ってる人がきっとたくさんいるんだ」と前向きに思えて企画書を作ったりしてまた仕事を始めるようになりました。

 

そして夏、小さいながらイベントが少しずつ出来るようになり、関西のショッピングモールで縁日イベントをしました。近隣の市町村や自治体のお祭りが軒並み中止になる中での実施で「今年は夏っぽいこと何も出来ないと思ってた。ありがとう」と声をかけてもらえたり、小規模なイベントなのにわざわざ浴衣で来る人もいたりと「イベントは生きていく上で不要不急じゃないんだな」と自分の仕事に誇りを持てた瞬間でした。

 

写真で見かけたその子の名前が福丸雛だというのはあとから調べて知りました。あのとき、あの笑顔を見てなかったらこの仕事の意味や価値を見い出せないまま会社を辞めていたかもしれない…そう思うと恩人である彼女にどうにか感謝を伝えられないものかと考えるようになりました。撮影会に行けば会えるらしいけどモデルなんて撮ったことないし、そもそも撮影中に気軽に会話することが許されているのかとか敷居が高そうで悩んだり、事務所宛に見ず知らずの人から手紙届いても気持ち悪いだろうなと思ったり…とただ悶々としながら少しだけ忙しくなった秋を過ごしていました。

 

そうして冬に差し掛かる頃、BOCCHI。の結成が告知され、その子が最終メンバー、しかもリーダーとして発表されました。予想外過ぎてびっくりしたの今でもはっきり覚えています。そのときは東京遠征に躊躇いがあってライブには行けないけど、グッズやチェキが販売されることになり気持ちだけじゃなく形としてはっきりと応援することが出来るようになって嬉しかったです。

 

特にリモートチェキはライブに行けない自分にとってステージの姿を手元で見られる唯一の手段でした。次第に増えていくチェキを並べていると離れてても応援出来ている証のようで以降ずっと買い揃えるようになりました。会いには行けないけど応援して、SNSやチェキで頑張る姿を励みに頑張る…そんな日々が今年の4月まで続いていましたが大きな転機が訪れました。

 

ヤングジャンプ サキドルエース。過密なスケジュールで連日の配信。日常会話から仕事の話、デビューまでの話…それまでステージの姿しか知らなかったからいろんなことが知れて楽しかった。そして何よりこの努力が報われて欲しいと心から思うようになって、1位になったときは本当感動したし、会ったことはないけどこうやって彼女を支えるファンがたくさんいることも分かってすごく嬉しかった。

 

5月には横浜アリーナでの@JAM出演をかけた予選に勝利したBOCCHI。が月末に決勝に出ることに。集客も採点項目だと知って「現地へ応援しに行きたい」という思いが日に日に強くなっていきました。それでも東京への遠征にはなかなか踏み切れなかったけど最後の決め手は翌日にあった撮影会でした。配信を見て「カメラ初心者だと素直に伝えたら下手でも許してくれそう」って思えたのは大きかったです。Zeppへ応援しに行って、直接お礼も言いに行く。決心して東京行の新幹線の予約をしたのは決勝の1週間前でした。

 

そしてZepp Divercityのステージでずっとチェキと映像だけで見てた福丸雛を初めて生で見ました。出てきた瞬間の感想は実物の方が可愛いとかだったけど、それよりもステージでの彼女は信じられないくらいカッコよくてただ見つめてる時間のほうが長かった15分間。この日のための特別なセトリ、そして新曲の夏初月のパフォーマンスを見たとき「絶対勝ったな」と思ったけど集客や投票でわずかに及ばず…でも審査員からの評価がもらえたのがその日の出来の何よりの証拠だったと思います。それでもやっぱり悔しくて出入口付近にいたおひとりさまに声がかけれずホテルに直行しました。

 

そして翌日。地図を見ても着くまで不安しかないようなところにある西麻布の撮影スタジオ。敗退の翌日で何話せばいいのか…分からないまま時間になり彼女と対面。第一印象は「思ったより小さい」でした。ステージだとすごく大きく見えた…本人もよく言われると言ってた。とにかく緊張したけど「ライブの出来だけの評価なら絶対勝ってた」とか敬語で伝えて…50分もあったのか信じられないくらいあっという間で6月にもライブに行くことを約束して終了。以降、この約束を忠実に守り、ご存じの通り頻繁に上京するようになります…

 

誰にも推すまでのストーリーがあると思いますが振り返りで書かせて頂きました。

 

会いに行くって決めて本当に良かった。